2011-01-01から1年間の記事一覧

「モモはなぜJ・Rに惚れたか」雑感

ラフィク・シャミの「モモはなぜJ・Rに惚れたか」を読みましたので感想を。この本については、実は随分前から知っていて、書評的なものも読んだことがあるんですが、実物をずっと読まないでいた本です。ご存じない方も多いと思いますが、エンデの『モモ』へ…

エンデとシュタイナー

せっかくなので、少し生産的な議論をしてみようということで、エンデ―シュタイナー―ゲーテというラインを見る一つの見方を概略的に書いてみたいと思います。といいますのも、この点を詳細に述べようと思えば、かなり膨大な前準備と論証が必要になるでしょう…

「ミヒャエル・エンデの貨幣観」雑感

最近出たばかりの『ミヒャエル・エンデの貨幣観』という本が、だいぶ前から気になっていたのですが、たまたま図書館に入っていたため読みました。それについて、個人的にかなり書きたいことができたので、感想がてらまとめたいと思います。 錬金術? さて、…

「ミヒャエル・エンデの貨幣観」雑感

最近出たばかりの『ミヒャエル・エンデの貨幣観』という本が、だいぶ前から気になっていたのですが、たまたま図書館に入っていたため読みました。それについて、個人的にかなり書きたいことができたので、感想がてらまとめたいと思います。 錬金術? さて、…

追記:訂正と補論

今日読みなおして、改めて色々と考えていたんですが、ルツィファー的・アーリマン的・キリスト的の適用が短絡的であるという結論に達しました。お読み頂いた方には申し訳ありませんでした。そこで、金の王・銀の王・青銅の王をどう捉えたらよいか、という点…

社会有機体3分節論について

かなり前から、そのうちまとまった記事を書くとかいいつつ、3分節論のことを全然書いてないので、『社会問題の核心』を再読したついでに少しまとめてみようかと。参考文献は、『現代と未来を生きるのに必要な社会問題の核心』(イザラ版)、『社会の未来』(春…

「永遠に幼きものについて」読書会レジュメ

テキスト選択の目的 ミヒャエル・エンデの読書会を行うにあたり、せっかくなのでミヒャエル・エンデの世界観について考えたいと思い、僕がエンデの世界観/芸術観が最もコンパクトにまとまっていると思う「永遠に幼きものについて(Über Ewig-Kindliche)」を選び…

エンデのファンタジーは空想的か?エンデの擁護とSpiel概念

さて、今日『ミヒャエル・エンデ ファンタジー神話と現代』を借りてきて読みました。内容的には、エンデのインタビュー、映画について、ボイスとの対談についてで、僕個人としてはアントロポゾーフ*1がインタビュアーのため、エンデが普通の対談ではなかなか…

若きシュタイナーと個人主義的アナーキズム

とある本を購入しようかどうか迷っていて、ちょっと検索かけてみたら、シュタイナーのジョン・ヘンリー・マッケイ宛の書簡が面白そうだということが判明し、それを原文で読んでみたものの、今日届いた当該の本(『シュタイナー危機の時代を生きる』)に全訳…